珠姫の種類のこと
先代昭二が作っていた「ひいな」。
五代目昭寛が発展させ、独自の感性で新しいものを製作しています。
『珠姫(たまひめ)』は、木材の選出から木地挽き、描彩まで細部にこだわり、すべて昭寛ひとりで仕上げた完全一点もののおひなさまのひとつです。
昭寛ならではの描彩の明るさ、華やかさが目を惹きます。
「珠姫シリーズ」と言って良いほど種類がたくさんあり、選ぶ際に迷ってしまうと思いますので、少し説明させていただきます。
珠姫は、胴全体に鮮やかな色が入っているのが特徴のひとつです。
胴の色合いは2パターンあり、それぞれ「若草」「梅重」という名前がついています。
下の写真は、「若草(わかくさ)」。
男雛が黄色、女雛が淡いみどり色。
鮮やかな黄色と柔らかいみどり色で春を連想させるような組み合わせになっています。
女雛の着物の色合いから「若草」と名付けました。


次の写真は、「梅重(うめがさね)」。
男雛は気品を感じるような漆黒、女雛が華やかな桃色。
日本の色名に「梅重(うめがさね)」という色があります。
女雛の着物と似た色合いをしていることから、この名をつけました。
桃色と紅色の着物から梅の花の重なりを連想させます。


「若草」と「梅重」。
どちらも立春を過ぎて穏やかな春の日に飾るのにとても似合う色合いをしています。
皆さまは、どちらがお好みでしょうか。
まず、松竹梅模様です。


次に「こけし模様」です。


「松竹梅模様 若草」↓

「松竹梅模様 梅重」↓

「こけし模様 若草」↓

「こけし模様 梅重」↓

色合いの違い、模様の違いで雰囲気が大きく変わるのも昭寛が作る「ひいな」の魅力です。
お部屋に飾るイメージで、贈る方を想像して、お好みのひいなを選んでいただけたら幸いです。